【三線のレッスン体験談】初心者でも始めやすいレッスン内容をご紹介
テレビや動画でよく演奏している津軽三味線と沖縄の三線は、形が似ているけれどどこが違うのか気になったことはありませんか?アラフィフともなるとこんな素朴な疑問でもなかなか周囲の人には聞きにくくなります。
こっそり解決すべく、「音人倶楽部」の無料体験レッスンを受講してきました。今回は「三線」編です。
三線とは?
無料体験レッスンの会場となる和室までは、先生が案内をしてくださいます。先生の所作が1つ1つ丁寧なので、これだけでも「音人倶楽部」はとても生徒さんを大切にしている学校だということが伝わってきます。
今日三線を教えてくださるのは楯岡裕人(たておかひろと)先生です。
スーツ姿で決めていらっしゃいますが堅苦しい雰囲気はなく、明るい笑顔がとても親しみやすいと感じました。三線に興味を持ったきっかけを聴いてくださり、ネット検索をして楽譜を見たことがあるのをお伝えするとまず三線の楽譜とはどのようなものか説明してくださいました。
三線の楽譜について
三線独自の楽譜の記譜法を工工四(くんくんしー)と言い、譜面は縦読みします。
漢字は押弦(おうげん=音程を変えるために弦を押さえる動作)する場所、〇は休符を表し、音の長さやテンポは楽譜には記載されていません。どうして音の長さやテンポが記載されないのか先生におたずねしてみると、三線で弾くパート(曲全体の中で個々の楽器が弾く部分)はほぼ四分音符(1拍の長さを示す音符)と八分音符(1/2拍の長さを示す音符)の組み合わせでできているからだそうです。
工工四の譜面は沖縄でないと手に入れにくいのではないかと感じたのですが、今はそのようなことはありません。また最近では工工四の譜面に五線譜やTAB譜を添えた譜面があるので、他の楽器を経験したことがあり工工四以外の譜面なら読めるという方が三線を始めやすい環境が整ってきているとのことでした。
確かに五線譜があればクラシックの楽器経験者、TAB譜があればギターやベースの経験者にとっては三線がとてもなじみやすいものになるでしょう。このような譜面は楽器屋さんでよく販売されている三線の入門セットに添えられていることが多いそうです。
工工四は西洋の楽譜になじんでいると最初はとても読みにくいと感じる可能性が高いため、五線譜やTAB譜などさまざまな譜面から選べる環境にあるのはとても恵まれていると感じました。楯岡先生は楽譜について説明された後どのような曲を弾いてみたいかおたずねくださったのですが、最初から曲を弾ける自信はなかったため曲より基礎練習の方法を教えてほしい旨お伝えしてみました。
EYSでは入会すると三線の無料プレゼントを実施しています。また無料体験レッスンもあるので、この機会にぜひお試しください。
楽器について
基礎練習をするためにはまず三線という楽器について知る必要があるので、楯岡先生が細かく説明をしてくださいました。
まず三線のチューニングですが、カラクイと呼ばれる糸巻を時計回りに回すと弦が締まり、半時計回りに回すと弦が緩みます。弦は音程が低く太い方から数え、第一弦を男弦(ウージル)、第二弦を中弦(ナカジル)、第三弦を女弦(ミージル)と呼ぶのです。
チューニングで合わせる音の組み合わせは何通りもありますが、男弦をC(ドの音)、中弦をF(ファの音)、女弦を男弦の1オクターブ(ドを基準とすると音程の異なる次のドまでを指す)上のC(ドの音)に合わせるのが一般的とされるので、レッスンもこのチューニングで行います。
楽器は個別に癖があるものですが、三線でもチューニングが弾いていくうちにずれやすい楽器があるので注意しましょう。また最近アンプを繋げられる三線も出てきましたが、基本的には生音で演奏すると考えておいた方がよいそうです。
音人倶楽部で体験レッスンを受講し1年間のレッスン契約をすると無料楽器プレゼントのサービスが受けられるのですが、体験レッスンで使った楽器をそのままもらうことができるので楽器の選び方がわからなくて困っている生徒さんは喜ばれるとのことでした。また無料楽器プレゼントでもらえる三線は品質が良くおおむね10万円相当で、半年間レッスンに通えば元は取れてしまうそうです。
そして三線はバチを使って弾く方法(クリーンな音色になる)、爪でそのまま弾く方法(音色はバチと比較するとやわらかい)、ギターのピックを流用する方法の3通りの奏法があります。三線で一番使われるのがバチを使って弾く方法で、持ち方は人差し指を通して中指と親指で支えるのがコツだそうです。
最初はバチの持ち方が難しいのではないかと思っていたのですが、楯岡先生が横で丁寧に持ち方を見せながら教えてくださったため意外とすんなり持つことができました。
三線の弾き方とは?
いよいよ三線を弾いてみます。まず構え方ですが、右の太ももに三線を乗せ、棹の先が肩の位置に来るように調整します。そしてバチで弾く場所は限定されていませんが、胴の真ん中あたりで弾く人が多いとのことでした。西洋の弦楽器では弾く場所が固定されているため、これには少し驚きました。
次に押弦(おうげん=音程を変えるために弦を押さえる動作)ですが、三線では押弦箇所にシールが貼ってあり初心者の方でもどの場所を押さえればよいのかがわかりやすくなっています。押弦に使う指は人差し指、中指、小指(コントラバスと同じ)で、薬指は浮かすようにするというルールがあるのですが初心者の方とギターの経験者の方は薬指を使ってしまうことが多いそうです。
構え方と押弦について理解したところで、次はスケール練習(ドレミファソ・・・のように音程を順番に吹いていく練習)をしてみます。
西洋の音名と工工四の音名とで対照表を作ってみました。
この中では合と四が開放弦(押弦なしで弾くこと)なので、その間に移弦(弾いている弦とは違う弦を弾くこと)が入るのがポイントと言えるでしょう。
楯岡先生は三線の場合は曲の練習をしながらそれに織り交ぜてスケール練習を行う方が覚えやすいとのアドバイスをくださいました。また三線はギターのように複数の音を一度に弾くことはなく基本的には単音楽器であるため、曲を弾く時はメロディーの休符部分に伴奏の役割を持つ音(コードの構成音の中で一番下の音であるルート音が多い)を単音で混ぜ込みながら弾くのが特徴的であるとのことです。
メロディーと伴奏を混ぜる弾き方を実際に楯岡先生がやってみせてくれたのですが、三線がベースとギターの中間的な役割を果たしていてとても面白い響きだと感じました。そしてこの弾き方では合の音を伴奏によく混ぜ込むことから、「合いの手」という言葉が生まれたと言われます。
これらを踏まえて楯岡先生が練習曲としておすすめしているのが「海の声」だそうです。曲の認知度が年齢に関係なく高いことと、男弦だけでも演奏できるのがその理由とのことでした。
楯岡先生に見ていただきながら何度か練習を重ねるうち、初めてのレッスンでもスケールと「海の声」の1フレーズは弾けるようになったため、思ったより上達が早いのが三線の特徴だと感じました。無料体験レッスンではまず三線を鳴らすことができないだろうと予想して受講する生徒さんが多いため、音が出ただけでもとても喜んで帰る方が多いと聴き、納得でした。
三線と三味線の違いとは?
最初に音人倶楽部の三線無料体験レッスンに来るきっかけともなった、三線と三味線の違いについても楯岡先生におたずねしてみました。違いは5つあるそうです。
1つめは楽器のサイズで、三線と三味線を比較すると三味線の方が大きいことです。三線は全長約80cm、三味線は全長約100cmなので、20cmもの違いがあります。
2つめは三線より三味線の音域の方が低いということです。どの楽器でもサイズの大きい楽器の方が音域は低くなるのでこれは納得できます。
3つめは三味線の場合弦を叩くなどの激しい弾き方がありますが、三線は優しい弾き方が特徴ということです。確かに音色をよく聴き比べてみると三味線より三線の方がのんびりと穏やかな感じがします。
4つめは三線の場合メロディーを弾いてはいるけれど、三味線と違い歌の伴奏という位置付けで弾いているので、音楽全体の中での役割が異なるということです。三味線は歌の伴奏や他の楽器との合奏より単体での演奏の方が多いので、これはかなり大きな違いと言えるのではないでしょうか。
5つめは三線単体で演奏される曲というのはあまりなく、大体歌物だということです。先ほどの音楽全体の中での役割を考えると納得させられます。素朴な疑問ではありましたが楯岡先生がとても明快な回答をしてくださったため全て解決し、とてもすっきりとした気持ちになりました。
楯岡先生のお話
楯岡先生は元々ギターの先生として大人倶楽部と同じグループの音楽教室、EYS音楽教室に勤務されていました。その後三線も教えてみませんかと誘われたため、EYS音楽教室で三線の先生のレッスンを受講して先生になられたのだそうです。
最初は本当に弾けるようになるのかどうか自分でもわからなかったため、楯岡先生はEYS音楽教室の楽器プレゼントサービスで三線をもらいひとまず生徒としてひととおりのサービスを受けてみました。するとそのことが逆に先生としての強みになったと感じたそうです。
どうしてそのように感じたのかおたずねしてみると、自分で一度三線を最初から習ったことで工工四の読み方、楽器の構え方など生徒さんがレッスンを受ける上でつまずきやすいところはどこなのかをひととおり把握することができたからとのことでした。楯岡先生が生徒さんの上達したいという気持ちに寄り添いながら、近い立ち位置でアドバイスしていきたいという優しい気持ちで見守っていらっしゃるのが伝わってくるような気がします。
そんな先生のお人柄を知ってか知らずか、沖縄のお土産でたまたま三線を買ったがどうしようと迷ったのがきっかけで通うようになった生徒さんもいるのだそうです。楯岡先生の三線のレッスンに通われている生徒さんはこのように初めて触った楽器が三線という方が多く、弾き癖などもついていないのでとても上達しやすいとのことでした。
また楯岡先生は三線を弾きながら歌う時、歌の合間にメロディーを活かすコードを入れるのをとても気持ち良いと感じるそうです。楯岡先生の素敵な歌声とちょっとマニアックなコード進行のお話の続きが聴きたい方は、ぜひ音人倶楽部の三線無料体験レッスンへと足を運んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
三線という楽器についてはその存在は知っていたものの、三味線との違いや音色のやわらかさなども全く理解していなかったため、短い無料体験レッスンの中でもとてもたくさんのことを学ぶことができたと感じます。
アラフォーやアラフィフになると、自分のほしい商品やサービスに対してつい厳しい目で見てしまうことが多くなるのではないでしょうか。しかし、音人倶楽部の三線無料体験レッスンは時間が過ぎるのを忘れてしまうほど密度が濃いため、このような厳しい目で見ているにもかかわらずとても満足度は高いと言えます。
ふとした疑問を解決するために気軽に足を運んでみたレッスンではありましたが、精一杯向かい合ってくださる先生のお気持ちに感謝しながらレッスンを終えることができました。
音人倶楽部とは?
音人倶楽部は50代以上の大人の方向けに作られた音楽教室です。入会された方の72%が初心者からのスタートなので安心して始めることができるのと、体験レッスン当日に入会し1年間の継続レッスンを約束すると無料で楽器ももらえます。高い楽器を買う余裕がなくても、選び方がわからなくてもレッスンを開始できるのは今まで敷居が高く音楽教室に足を運ぶことができなかった方にとってうれしいメリットではないでしょうか。
また幅広く音楽に触れてみたい方のためには「オールフリー制」があり、コースやスタジオ、講師まで都度選ぶことができるため、気分転換に少し他の楽器を習ってみることもできるのです。これからの時間を豊かな気持ちで過ごすためにも、「音人倶楽部」という新しい扉を開いてみませんか。