【和太鼓の初心者向け入門ガイド】これで安心!予備知識から習う準備まで
和太鼓というとアラフィフの年代の方にとっては地元のお祭りなどで一度はその音色を耳にしたことがある懐かしい響きの楽器ではないでしょうか。
この記事では和太鼓を習ってみたい初心者の方が覚えておくと役に立つ予備知識からレッスンに通うための準備までを詳しく解説します。
【予備知識1】和太鼓とは?
予備知識の1つめとして知っておきたいのは、まず和太鼓とはどのような楽器であるかということです。
和太鼓とは日本の打楽器の総称で、おおまかに長胴太鼓(ながどうだいこ=宮太鼓)、桶胴太鼓(おけどうだいこ)、附締太鼓(つけしめだいこ)の3種類に分類されます。
お祭りや歌舞伎、能や神社仏閣における儀式で演奏されることが多いので、その音に馴染みのある方も多いでしょう。
それぞれの太鼓の持つ特徴を表にまとめてみました。
名前 | 大きさ(口径) | 素材 | 特徴 |
長胴太鼓 | 30~90cm | 欅など | 遠くまで音が響くため江戸時代は時報などにも用いられた |
桶胴太鼓 | 39~150cm | 杉、檜など | 重量が軽いため肩から紐をつけて担いで演奏できる |
附締太鼓 | 35~39cm | 欅、松、栴檀など | 高い音を活かしてリズムキープに用いることができる |
初心者の方でもそれぞれの画像と特徴を照らし合わせれば、名前が覚えやすいのではないでしょうか。
【予備知識2】和太鼓を練習するのに初心者が揃えておきたい道具とは?
予備知識の2つめとして知っておきたいのは、和太鼓を練習するのに必要な道具についてです。
よく和太鼓を練習するのにドラムの道具で代用するのをすすめることがありますが、練習用としてかなり一般化したデジタルドラムと生ドラムですら叩いた時の感覚はかなり違います。
そのため和太鼓の初心者の方は、和太鼓向けの練習用品を揃えるのが望ましいでしょう。
①撥(バチ)
撥の太さは1.8cm~4cm、長さは33cm~55cmほどで素材は樫、メイプル、檜、ホオで作られこの順番で硬さが柔らかくなります。
ソフトな音を出すには柔らかく太めの撥、シャープな音を出すには硬くてやや細めの撥を選ぶとよいでしょう。
体格や太鼓の大きさにも合わせて選ぶ必要があるため、初心者の方は和太鼓専門店に足を運び、スタッフの方に相談してみることをおすすめします。
価格相場は1,500円~6,500円ほどです。
②練習用和太鼓
種類は多くありませんが、自宅練習用のラバー素材(弾性ゴムのこと)でできた練習用和太鼓が存在します。
自宅でも音を気にせず本物の撥で叩くことができるのが、初心者の方には大きなメリットと言えるでしょう。
価格相場は2,000円~1万円ほどです。
③メトロノーム
和太鼓はリズム楽器の1つなので、正確なテンポに合わせて練習をすることにより上達が早くなります。
初心者の方は無料のスマホアプリで自分が使いやすいと感じたものをダウンロードし、練習に活用してみるとよいでしょう。
【予備知識3】和太鼓の楽譜について
予備知識の3つめとして知っておきたいのは、和太鼓の楽譜についてです。
初心者の方は「和太鼓 楽譜 画像」などのキーワードで検索をかけてみるとわかりやすいのですが、和太鼓の場合さまざまな記譜法(楽譜を書くルールのこと)で作られた楽譜があります。
これは和太鼓の楽譜に統一された記譜法が存在しないためで、現在は流派や団体、先生の教え方に応じた楽譜が乱立している状態です。
ローカルルールの方が強いと言えばよいでしょうか。
しかし特徴的なのは西洋の五線譜をベースにアレンジされた楽譜が多いため、五線譜の記譜法をおおまかに理解していれば読めることです。
これを踏まえてよく使用される和太鼓の記譜法を3種類ご紹介します。
①上下法
拍子、音の長さ、手順(和太鼓を左右どちらの手でたたくか)が記載され、手順は1本の線の上下に音符を並べることによって右手と左手を区別するという記譜法です。
市販の教則本や楽譜でもよく使用されており、見間違えることが少ないので初心者の方や子供さんが最初に和太鼓を習う時に使うとよいでしょう。
②RL法
拍子、音の長さ、手順が記載され、手順はR(Right=右手)、L(Left=左手)、B(Both=両手)を各音符の下部に表記することで区別するという記譜法です。
プロ奏者向けのワークショップや講習会などでよく用いられますが、複雑なリズム構成の曲の場合RL法だとリズムを把握しやすくなります。
③(共通)フチ打ちの表記方法
和太鼓には打面を打つだけではなく、フチを打って音を出す演奏法もあります。
これを楽譜で表現する場合、音符が×に変化するのです。
初心者の方でもこの表記は覚えやすいのではないでしょうか。
また1つの和太鼓のみで演奏する場合は1線譜(横線が1本の線のみで構成される楽譜)を用いることが多いですが、セット太鼓と言って1人の演奏者が長胴太鼓、桶胴太鼓、附締太鼓のいずれも演奏するような場合は五線譜を用いてRL法で表記します。
初心者の方は西洋楽譜の基本を理解し、ローカルルールの記譜法が多いということを踏まえておくと和太鼓の楽譜により早く親しめるのではないでしょうか。
【習う準備1】和太鼓の演奏を聴く
初心者の方がレッスンに通う前の準備としてやっておきたいことの1つめは、和太鼓の演奏を生で聴くことです。
お祭りや神社などで音を耳にしたことがあるから音色は知っている、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが通りすがりでなんとなく音が耳に入る、というのと演奏者の醸し出す空気感や楽器の振動も含めて真剣に聴き入るのとでは違います。
独特の間合い、激しさ、響きなどを生で聴くことによって、和太鼓の本当の良さが初心者の方にも伝わるはずです。
幸いにして和太鼓はさまざまな団体が、無料の野外コンサートやイベントを定期的に開催しています。
いくつか足を運んだら、今度は他の和楽器との合同演奏にも耳を傾けてみてください。
初心者の方は自分が和太鼓をソロで演奏したいのか、他の楽器とアンサンブルで演奏したいのかを考えるきっかけになるのではないでしょうか。
【習う準備2】和太鼓を一度は演奏してみる
初心者の方がレッスンに通う前の準備としてやっておきたいことの2つめは、和太鼓を実際に演奏してみることです。
自分語りになりますが私の小学校の校長先生はずっと和太鼓に憧れを持たれており、次年度に控えた退職記念にとポケットマネーで和太鼓を大量購入し、そのまま小学校に寄付されました。
そして応援部を「応援・和太鼓部」に改組され、応援部の皆は1つの部活でありながら2つの部活動を行うことになったのです。
半年後初めての演奏会・ワークショップとなる文化祭が行われましたが、体育館中にビリビリと伝わる振動と応援部で鍛えた勇ましい掛け声に子供たちはいっせいに魅了され、私自身もたちまち和太鼓に駆け寄っていったのを覚えています。
その半年後に校長先生はご退職を迎えられましたが、退職記念演奏会が開かれて応援・和太鼓部は地域の方々に初めてお披露目され、その後定期的に地域のイベントや演奏会に招待を受けて演奏活動を行うようになりました。
校長先生自身は子供たちに別れをつげましたが、応援・和太鼓部は今に至るまで子供たちの憧れの部活として存在し、マーチングバンドとのコラボ演奏などその活動の幅を広げています。
和太鼓はこのように一度演奏しただけでも、貴重な体験をしたと思えるような楽器です。
初心者の方ほど一度は自分自身で撥を握ってみましょう。
先ほどの演奏を聴くのと同じですが、和太鼓の団体による無料体験イベントや、音楽教室による無料体験レッスンは数多く行われています。
無料体験イベントの場合たくさんの知らない人に混じって和太鼓を叩かなければならないので、少し抵抗のある初心者の方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は先生がついて最初からマンツーマンで指導してくださる音楽教室の体験レッスンを受講することをおすすめします。
まとめ
和太鼓は初心者の方でも練習環境を整えやすく、楽譜の読み方も難しくはないためアラフィフの方でも取り組みやすい楽器であるのがおわかりいただけたことでしょう。
しかしアラフィフの和太鼓初心者の方が心配するのは、最初から大勢の知らない方に混じって大きな掛け声を出したり、グループレッスンで自分だけできなかったりすると恥ずかしい思いをしてしまうということなのではないでしょうか。
確かに和太鼓を始める環境というのは、どちらかといえば和太鼓団体が主催するグループでのワークショップやイベントなどが多いため、子供も大人も混じってグループで練習する方が多いでしょう。
しかし音楽教室での和太鼓レッスンであればスタジオ内での先生とのマンツーマンレッスンとなるため、多数の初対面の方に気後れしながら練習を行う必要はありません。
グループレッスンには抵抗があるけれど、自分に和太鼓が本当に向いているかどうか一度試してみたいという初心者の方は、音楽教室のマンツーマンでの無料お試しレッスンを受講してみるのもよい選択肢の1つと言えるのではないでしょうか。
音人倶楽部とは?
音人倶楽部は、50代以上の大人の方向けに作られた音楽教室です。
入会された方の72%が初心者からのスタートなので安心して始めることができるのと、マンツーマンの無料体験レッスンを受講できるため他の人の目を気にすることなく練習でき、先生との相性もあらかじめ知ることができます。
最初は密かに和太鼓を初めてみたいという初心者の方にはぴったりの環境と言えるのではないでしょうか。
また幅広く音楽に触れてみたい方のためには「オールフリー制」があり、コースやスタジオ、講師まで都度選ぶことができるため、気分転換に少し他の楽器を習ってみることもできるのです。
これからの時間を豊かな気持ちで過ごすためにも、ぜひ「音人倶楽部」という新しい扉を開いてみませんか。