【初心者向けのチェロ解説】長く続けるためのコツをご紹介

チェロに対する意見としてよく見かけるのが、「初心者に優しい」と「挫折しやすい」の2つです。

アラフィフの方たちがチェロを始めようとした時、この二極化した意見を見るとさっぱり意味がわからないと感じる方が多いのではないでしょうか。

この記事ではなぜチェロは初心者に優しく挫折しやすいのかから長く続けるコツまで詳しく解説します。

【長く続けるコツ1】チェロは初心者に優しいと言われる理由を思い起こしてみる

そもそもチェロはなぜ初心者に優しいと言われるのでしょうか。

2つご紹介します。

①チェロは演奏時に体にかかる負荷が少ないため
どうして体にかかる負荷が少ないのかは3つ理由がありますが、1つずつ見ていきましょう。

1つめは構え方ですが、バイオリンやビオラのようにアゴで楽器を挟んで苦しい思いをする必要はなく、座って自然な形で抱きかかえるだけです。

アラフィフの方は特に楽器を始める時には年齢を重ねても体力的に続けていけるかを考慮すると思いますが、チェロはこの点が特に優れていると言えるでしょう。

2つめはボーイング(右手で弓を動かす方法のこと)ですが、バイオリン、ビオラ、コントラバスとも初心者の方はまっすぐ弓を動かすのに四苦八苦します。

しかしチェロの場合は地面に平行に弓を動かすため、イメージしやすく初心者の方でもきれいにボーイングしやすいのです。

3つめは運指ですが、チェロの場合左手を自然に指板に置けばそれがおおまかに半音の間隔なので初心者の方でも覚えやすく、指も痛めにくいのです。

ビブラート(一定の音程を保ちながら音の高さを揺らす演奏法)もバイオリン、ビオラ、コントラバスよりかけやすいと言われています。

②音数が少なく演奏しやすい
楽譜を見るとわかりますが、チェロは低音域を担当する楽器なのでそもそも演奏しなければならない音の数がそれほど多くありません。

譜読みに抵抗のある初心者の方でも取り組みやすいのではないでしょうか。

チェロを長く続けたいと思うなら、もし挫折しそうになった時これらのことを思い出し、他のパートの難易度の高さとも比較して冷静に考え直してみましょう。

【長く続けるコツ2】練習できる環境を整える

チェロを初心者の方が長く続けるには練習できる環境を整えることが大切です。

チェロは比較的サイズが大きくて持ち運びや収納にはある程度スペースが必要なことや、練習できる場所が限られることなどから環境を先に整えておかないといけません。

このことからチェロという楽器は挫折しやすいということが言われるようになったのでしょう。

初心者の方はこのようなことにならないようにするためにも、まずは個人練習できる場所と時間を確保することが大切です。

まず場所ですが、チェロの場合エンドピンから床に音の振動が伝わってしまうため集合住宅やマンションなどで練習するのは本来難しいと言えるでしょう。

室内設置型の簡易防音室を使用するという方法もありますが、かかる費用の相場が20万円~150万円程度となるのであまり現実的とは言えません。

そのため家の近くに費用の安いスタジオがあるかどうか、また公共施設で練習室を借りることができるかどうかを確認しておきましょう。

練習場所を確保する上で初心者の方に注意してほしいことが2つあります。

1つめは公園でチェロを練習しようとするのはやめた方がよいということです。

チェロは弦楽器なので、直射日光に当てると音程が2分も経つと狂い始めてしまいますし、湿気も楽器にとってあまり良い影響は与えません。

個人練習できる場所は屋外ではなく、屋内で探しましょう。

2つめはアンプにつないで音を出すサイレントチェロを練習用として用いるのはやめた方がよいということです。

サイレントチェロの構造は普通のチェロとは異なるため、初心者の方の場合間違ったフォームを身に着けてしまう可能性があります。

これらのことに気を付けて練習場所を確保したら、次は練習時間について考えてみましょう。

どのような楽器でも同じことですが、いやになるほど練習するのは初心者の方にはおすすめしません。

特にアラフィフの方の場合仕事や家庭での責任が重く、急に時間が取れなくなってしまうことはよくあるでしょう。

それも織り込んだ上で日々の練習時間は柔軟に決めることが大切です。

安心してチェロを練習できる場所と時間が確保できれば、初心者の方もチェロを長く続けることができるでしょう。

【長く続けるコツ3】基礎練習こそ丁寧に行う

チェロを初心者の方が長く続けるには、基礎練習を丁寧に行うことが大切です。

このためにぜひ用意してほしいのが姿見で、これがあれば正しい構え方や姿勢を維持しながら演奏できているかをチェックしつつ基礎練習を行うことができます。

最初は開放弦(指板をどこも押さえずに弾くこと)でボーイング(運弓法とも言い、どのように弓を動かして演奏するかを指す)練習を行ってみましょう。

この時弓先が上がったり下がったりしていないか、弓の持ち方は正しいか、正しい姿勢を維持できているかを姿見で見て確認するのです。

スタジオなどでは設置されていることが多いですが、もし設置されていない場合はスマホで自分の演奏する所を動画で撮影しておいて後で分析してみましょう。

弓を動かす速さが速くなっても姿勢や構えが崩れないようになるのが理想的です。

また最近はチェロに装着して用いる「ボーイングガイド」という初心者向けの効果的な練習アイテムが3,000円前後で手に入ります。

美しいボーイングができると曲の上達の速度も速くなり演奏するのが楽しくなるので、チェロを長く続けたい初心者の方はこのような器具を利用して練習してみるのもおすすめです。

【長く続けるコツ4】発表会などモチベーションを維持するためのイベントを作る

ラフィフになると何か物事を続けるのにモチベーションの維持が大変だと感じる方もいらっしゃるでしょう。

そのような時におすすめなのが発表会やライブなど、自分の練習のモチベーションになるようなイベントを作ることです。

締め切りが長い仕事ほど何となく手をつけずにダラダラとやってしまうように、チェロの練習も初心者の方が目的なしに行うのはモチベーションを維持しにくいと言えます。

そのため生徒さんが参加できる発表会やライブなどを積極的に開催している音楽教室に習いに行くというのもよいでしょう。

発表会やライブというのは日程が決まっているので、その日までには練習をして弾けるようになっておく必要があります。

練習をしなくて済む状況に自分を置かないということが、初心者の方がチェロを長く続けるコツと言えるでしょう。

【長く続けるコツ5】つまずくことが予想されたらプロの手を借りる

チェロは最初にもご紹介したとおり初心者に優しい楽器であるためつい独学という道を選んでしまいがちです。

しかし挫折しやすいということを考えると、音楽教室に通ってプロの先生のレッスンを受けた方がずっと続けやすいと言えるでしょう。

なぜプロの先生のレッスンを受けるとチェロが続けやすくなるのか3つご紹介します。

①余計な回り道をしなくて済むため
全ての楽器において言えることですが、独学で練習をすると初心者の方はその後成長しにくくなるようなおかしな弾き癖がついてしまう可能性があるのです。

弾き癖というのは一度ついてしまうと矯正する方が難しく、正しい弾き方に直すのに1年以上かかってしまうことも少なくありません。

この間はあまり早く上達することは見込めないため、チェロを演奏するモチベーションも下がり、挫折にもつながりやすくなってしまいます。

そのため初心者の方ほど先生に見ていただきながら正しい基礎を身に着けた方が、余計な回り道をしなくて済み、続けるモチベーションも高く維持できるのです。

②先生に与えられた課題が練習のモチベーションを高めてくれるため
音楽教室には定期的に通うことになるため、その間に宿題や課題を与えられることが多いでしょう。

この宿題や課題をこなすと少しずつ上達するのでやる気も出ますし、チェロを手に取りたくない日があってもレッスンまでには仕上げなければという気持ちになるはずです。

初心者の方はまずチェロに毎日触れるという習慣をつけることが挫折を防ぐことにもつながるので、レッスンという締め切りがある状況は練習に前向きに取り組むきっかけになるでしょう。

③自分では気づかない幅広い音楽に触れることができるため
チェロの楽しみというのは独奏することばかりではありません。

アンサンブルやオーケストラに参加するという他の楽しみ方もあるというのを、初心者の方も理解はできるでしょう。

しかし動画などでそれを見るのと実際に自分が経験してみるのとでは大きな差が出てきます。

独学ではなかなか経験できないこのような別の楽しみ方を、音楽教室に参加すれば他の生徒さんたちと一緒に見つけていくことができます。

独学で新しいことを見つけ、常にインプットし続けていくのは難しいですが、集団での経験は新しいことが意図せずたくさん見つけられるでしょう。

このことがモチベーションを高め、長くチェロを続けていくきっかけともなるはずです。

まとめ

チェロは初心者に優しい楽器なのに挫折しやすいというのは最初聴くと矛盾を感じるようですが、ここまでの内容で納得いただけたのではないでしょうか。

せっかくアラフィフになって自分の楽しみを見つけるためにチェロという楽器を選んだのなら、長く続けるためにも良い先生や仲間に巡り合うというのは大切なことです。

ぜひさまざまな無料体験レッスンや資料請求を積極的に行い、自分にあった場所を見つけてみてください。

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