ボーカルとして初心者が長く歌い続けるために意識してほしいこと
アラフィフで音楽を始めるとなると、楽器は少し敷居が高いしボーカルレッスンでも受講してみようかと考える方は少なくないでしょう。
しかしボーカルとして長く歌い続けるためには、その扉である音楽教室選びからバンドでの人間関係までちょっとしたコツが必要です。
この記事では長く歌い続けたい初心者の方がボーカルとして意識してほしいことをまとめてみました。
人間関係では謙虚な気持ちを大切に
全ての楽器の中でボーカルだけは音楽的な知識が0でも演奏することができるパートです。
そのため音楽的な知識がなければ演奏できない他の楽器のパートの人たちとはちょっとしたことでコミュニケーションの齟齬がおきやすいと言えます。
例えばカラオケではキーを変更するのは1クリックでできることですが、バンドでは全ての音を1音ずつ上げたり下げたりして演奏しなければならないので、かなり経験を積んだバンドマンでなければその場ですぐに対応するのは難しい高等技術です。
しかし楽器の知識がないボーカル初心者の方は、悪気なくキーを変更してとバンドメンバーに言ってしまったりします。
すると他の楽器のパートの人たちは四苦八苦しながら演奏をしてはくれるものの、内心このボーカルはわがままで扱いにくいと感じてしまうでしょう。
このような時は「サビで高音が出にくいんだけどどうすればいいかな?」のようにバンドリーダーの方にまずは初心者らしく相談を持ち掛けるのが大人のルールと言えます。
自分が歌うために演奏してくれるメンバーの皆さんに日頃から感謝し、謙虚な気持ちで周囲の人に接することが長くボーカルとしてやっていく上では大切です。

音楽について積極的に学ぶ姿勢を見せる
バンドメンバーの方たちとのコミュニケーションをうまく行いたいと思うなら、音楽については専門外だからと目を背けるのではなく、各楽器についてやパートが音楽の中でどのような役割を果たしているかなど親しみやすい分野からでよいので積極的に学ぶ姿勢を持ちましょう。
ボーカル初心者の方がこのように音楽についてしっかりと理解することで、バンドの運営はかなりスムーズになります。
ボーカル初心者の方が覚えてほしい音楽知識を3つご紹介します。
①各パートが音楽の中でどのような役割を果たしているか
音楽を構成するのは「音楽の3要素」と言われリズム・ハーモニー・メロディーの3つを指します。
各パートがこの音楽の3要素のうちどれを担当しているのかを表にまとめてみました。
パート | 担当内容 |
ボーカル | メロディー |
ドラム | リズム |
ベース | リズム |
ギター | ハーモニー・メロディー |
キーボード | メロディー・ハーモニー |
全体を見渡してみるとわかるはずですが音楽の3要素はバランスよく各楽器に割り振られているため、どのパートが欠けても成り立たないということを覚えておきましょう。
②曲の構成を表す用語
バンドの練習の中ではボーカル初心者でも曲の構成を表す言葉を覚えておくとコミュニケーションがスムーズになります。
用語 | 意味 |
イントロ | 曲の前奏のこと |
Aメロ | 1番の1つめの構成部分 |
Bメロ | 1番の2つめの構成部分 |
サビ | 1番・2番ともに一番曲で盛り上がる部分 |
間奏 | 1番と2番の間をつなぐ部分 |
2コーラス | 2番 |
Cメロ(コーダ) | 2番の2回目のサビ前の部分でAメロ・Bメロと異なる音で構成される |
エンディング | 曲の後奏のこと |
バンドで練習する際は曲の途中から練習することがあるので、ボーカル初心者の方はこれらの用語を覚えて曲のどこがそれにあたるのかを確認しておくとよいでしょう。
③楽譜の知識
バンドでよく使用するのはTAB譜、次いで五線譜です。
TAB譜はギターやベースでよく使用され、指板上のどの弦(弾くところ)とフレット(指で押さえる部分)を押さえれば良いかを線と数字で表現した楽譜です。
楽器を模して作ってあるので初心者でもわかりやすいのが特徴的と言えるでしょう。
また五線譜はキーボードでよく使用され、バンドだけではなくクラシックやジャズなど他のジャンルの音楽でも使用される汎用性の高い楽譜です。
ボーカル初心者の方にとっては最初から全部を理解するのは難しいですが、楽譜を読めるようになるとメンバーとのコミュニケーションが格段にうまくいくようになります。
少しずつでも覚える姿勢があればメンバーに信頼されるようになるため、そのバンドで長くボーカルとして続けていけるでしょう。

「体が楽器」という意識を持つ
アラフィフの方は長く仕事を続けているのでよくおわかりの方も多いかもしれませんが、ボーカルとして長く歌い続けるためには体調管理が重要です。
他のパートの方は楽器をメンテナンスして練習を重ねれば良い音を出すことができますが、ボーカルは身体が楽器のため、身体自体をメンテナンスしなければよい歌を歌うのは難しいと言えます。
初心者の方でも続けられるボーカルとして必要な体調管理を3つご紹介します。
①手洗い、うがいを行う
ボーカル初心者の方はまず正しい手洗いとうがいの方法を身につけましょう。
病院で推奨するような最初ひじまで洗い、次に指先を爪の中までしっかり洗う洗い方は、慣れないうちだと面倒かもしれませんが、風邪やインフルエンザなどののどを痛める病気を予防するためにも確実に行った方がよいのです。
またうがいはなるべくイソジンなどの抗ウイルス作用のあるうがい薬を使用し、のどの奥までしっかり洗浄するという意識で行うことが大切です。
②お酒やタバコはほどほどにする
ストレス解消に役立つのとバンドマンでもこれらが好きな人はいるので、なかなかほどよくお酒やタバコとつきあうのは難しいかもしれませんが、せめてライブ前1週間は控えるようにしましょう。
年齢がいくほど自然と音域はせまくなるので、表現力を落とさないためにもボーカルはこのような意識を初心者の時から持つのはよいことと言えます。
③水分補給をこまめにする
喉は乾燥に弱いことからボーカルは常に飲み物を持ち歩くことが重要です。
常温の水や湯冷ましなどを選び、身体を冷やしすぎないように気をつけましょう。

基礎練習を怠らないこと
ボーカル歴が長くなるとつい怠りがちなのがこの基礎練習です。
腹式呼吸や支え(息を腹式呼吸で吸って止めること)、発声練習などは地味ですが、これを丁寧に行っておくことが長く歌える身体を作るということでもあります。
毎日行うと飽きてしまうという方は、ダイエットも兼ねて負荷を少し増やしてみるのもおすすめです。
具体的には空気椅子や、壁腕立ての状態で腹式呼吸や発声練習を行ってみましょう。
ボーカル初心者の方にとって最初はなかなか難しい練習ではありますが、これを楽にこなせるようになるとライブでも息があがりにくくなります。
ライブで踊るなどしてたくさん身体を動かしたい方ほど、このような基礎練習は多めに行っておくのがよいでしょう。

音楽教室の選び方
ボーカルを長く続けたいので音楽教室に通おうか迷っているという初心者の方もいらっしゃるでしょう。
この時音楽教室選びでこだわってほしいことが3つあるのでご紹介します。
①歌だけではなく音楽についても教えてくれる音楽教室を選ぶこと
この記事でも最初に述べましたがボーカルは音楽的な知識が何もなくても、演奏自体は可能なパートです。
しかしバンドのメンバーとスムーズにコミュニケーションを図ったり、メンバーと一緒に演奏を楽しんだりするためにはやはり音楽知識は欠かせません。
初心者の方ほど意識して音楽知識を勉強しようとしなければ、そのうちバンドにとって一人だけ音楽の話が何も通じない存在となってしまいます。
そのような淋しい存在にならないためにも、ボーカルテクニックだけではなく幅広い音楽知識を身につけられる音楽教室選びが大切なのです。
②基礎練習を大事にする音楽教室を選ぶこと
曲だけたくさん歌いこんでも、基礎という土台がなければ歌はうまくなりません。
また基礎をしっかりやるというのはボーカルにとって「のどを最大限痛めないよう配慮しながら歌い続ける方法を学ぶ」ということでもあります。
初心者のうちから基礎練習をすることによって、確実にボーカルとして歌い続けられる期間は伸びるということを忘れずに音楽教室を選びましょう。
③コンサートやライブに積極的な音楽教室を選ぶこと
ボーカルは練習も大切ですが、1度の練習より1度の本番で学べることが本当に多いパートでもあります。
お客様を楽しませるためにはどのようなパフォーマンスをするか、どんなMCをするかなどは練習して考えるのではなくたくさんステージに上がって経験を積むことで初めて身につくものです。
初心者の方ほど失敗をおそれずたくさんのステージ経験を音楽教室で積んでみてください。

まとめ
ボーカルを初心者が長く続けるためにはバンドメンバーとのコミュニケーションを積極的に図ることや、自分の身体を楽器と考えてメンテナンスし続けていくことが大切だとおわかりいただけたのではないでしょうか。
アラフィフから歌を始めるというのは自身の心と身体の健康のためにもとてもよいことです。
新しい音楽仲間という友達、素敵な音楽教室の先生に巡り合えればその時間は更に豊かなものとなるでしょう。
ぜひボーカルというパートを長く続けていくためにも、無料体験レッスンや資料請求を積極的に行ってより自分に合った音楽教室を見つけてみてください。
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